介護ハラスメントとアドラー心理学

目次

ハラスメントに対応するには介護保険外サービスを利用する

ハラスメントとは?

ハラスメントとは、

相手の意に反する行為によって、不快にさせたり相手の人間としての尊厳を傷つけたり、脅したりすること。

いわば「いじめ」「嫌がらせ」と同等の意味を持つ行為。


介護や看護の世界で

ハラスメントを感じながら働いている職員は

少なくありません。

それは同じ職員で上下関係による

ハラスメントもあるけど、

患者、家族対職員という構造で出来上がる場合もあります。

職員が上になるハラスメントはよくニュースになりますね。

それは絶対だめ!!倫理的にあり得ない!!と批判が100%です。

しかし、お客様が上になるハラスメントの場合は?
この場合

何故かそれは有り得ない!!100%批判対象!

というわけではないのは何故でしょうか?

病気だから?

障害だから?

これでケアをやめたらその人たちが困るから?

変わる人がいないから?

暴力・暴言ハラスメント

おむつ変え、入浴介助
身体に触れなくてはいけないケアの時に嫌がる余りに引っかかれたり、つねられたりすることがあります。血が出ることもある。

頭突きで青あざを作っても、血を出しても大事にはなりません。

これが、もし介護の仕事ではなく
一般社会で起きる事だとしたら、それはそれは傷つけた方は
菓子折りをもって謝罪に行くような案件だろうと思います。

私も息子が小さいときに、ワザとではなくぶつかって相手が怪我をした時には夫と一緒に
謝りに言った経験があります。

それでも、介護現場では「そんなことで騒ぎ立てる事」をダメとして
暴れている人を上手く扱えない職員の技術不足のように言われ
泣き寝入りしている人がほとんどです

家族から大声で威圧されることもあり、
次からそのうちに訪問することはかなり勇気がいるようになります。
そのうちに訪問に行くこと自体ストレスになって
辞めてしまう職員がいるくらいです。

ハラスメントの放置は大切な職員離職に繋がり
経営者側にもデメリットとなり
介護を受ける家庭では介護を受けれなくなるようなるデメリットがあります。

お互いにとって何のメリットもないハラスメントは
早期対応、対策をしなければいけない優先事項となります。

ハラスメントに対応する実際の対策は厚生労働省がマニュアル作成していますので参考にしながら
職員が離職しない環境を作っていく必要があります。

それとは別にハラスメントが起きない関係作りを一人一人の職員が身に着けるためには
職員の「横の関係作り」の意識改革とコミュニケーション技術が必要になってきます。

この横の関係をつくるマインド作りやコミュニケーション方法として
アドラー心理学がとても有効です。
アドラー心理学による社内研修の作成個人個人のスキルをアップするための講座を行っていますので、ハラスメントに自ら対応できる力を身に着けていくのは長期的に考えると大きな財産となるでしょう。

薄利多売のケアの弊害

こちらの記事にもありますが、ハラスメント事案に心折れて仕事を辞めてしまう職員も多く、
その対策として介護士への報酬増加もあるでしょうが、
「6000円で我慢しろ」とは安すぎますね。
実際暴れる患者さんに引っかかれて血が出たり、
家族が暴言や暴力で感情をぶつけてきたり、
セクハラで不快な思いをしたりと私自身嫌な思いをしたことが
20年の在宅看護現場では何回かあります。

介護ハラスメントの実際

実際、高額の報酬になって働く側が納得できればハラスメントと言われる要求を

飲む飲まないはスタッフの自由選択でいいのかもしれないですが、
その報酬や選択は介護保険内では難しいです。

介護保険で行われるケアには縛りがあって、介護保険で決められています。

時々「こんなこともやってくれないのか??」と不満を言ってくる利用者さんや家族が居ますが
一定の報酬を国からもらうには決められたことを守らないともらえません。
その国が一定の保証をしているので、利用者さんは1~3割の実費で介護を受けることが出来ています。

つまり安いお金で受けられることには決まりがあり
求められることには範囲がある
その認識は利用する側にも必要なのです。

「困っている人がいるんだから、そこは善意で仕事が終わった後に少しやってあげればいいんだ」
そんなことを言う人もいます。

それは、資格のあるプロにボランティアをしろと求めている事と変わりなく
それならば、自分自身で隣近所の人に頼める関係を築く努力をして
隣の人にボランティアを頼むことだってできるはずなのに、
「それば近所の人に悪いから」と、そういう人に程実行しません。

介護保険外サービスをすすめて
金銭と引き換えに思うとおりの介護をしてもらうように薦めると
「お金がない!」と断る事も多いです。

普通に考えると
プロの料理人に可哀想だからタダで作ってあげろとか
食べさせてもらいたいけど、
「お金は払いたくない」とかは
社会の中でルールとして変ですよね。

そんな社会の当たり前のルールを看護や介護の世界でも当たり前にして欲しいと思うのは
おかしいことでしょうか?

介護保険でもハラスメントを行う人には多人数対応として、
基本報酬以外は実費対応とする。
介護看護職員が安心して1人で利用者さん宅に上がり込みケアを行う環境を守るためには
そんな毅然とした社会の対応を求めます。

介護保険外サービスを選ぶ自由と結末を選ぶ自由

介護保険で行われるサービスと介護保険外サービスの違いは
担当のケアマネージャーに確認すれば教えてくれます。

知っていて欲しいのは
お互いが我慢して成り立たせなければいけない関係なんてないということ。

お互いが心地よく生きていく、
お互いが心地よく生きていくことを認める
その関係の中で助け合える認め合える感謝できる関係がある

『嫌われる勇気』
で一躍有名になったアドラー心理学は

嫌われないように、自分を殺して、他人の評価や世間の当たり前に窮屈に感じながら
生きることが幸せなのか?
その窮屈で生きていると周りで自由にしている人を見ているとイライラする
そんな自分を好きだと思って生きていけるか?
幸せになるためにはどんな勇気をもてば、幸せに生きていけるようになるか?
を教えてくれる日常生活を楽にしてくれる心理学です。

介護を受ける側もアドラー心理学をその時を迎える前に学んで
自分の人生を選択する自由と結末を味わう覚悟を身に着けることで
自ら人生の最後の章をプロデュースしていく力を身に着けて欲しいと思っています

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